昭和中期日本のMORITA工房製作 イギリスへ輸出 木製 美術用モデル人形

昭和中期に日本のMORITA工房で製作された木製デッサン人形で、当時イギリスへ輸出された美術用モデルです。 「MORILLA JAPAN」の刻印があるこのタイプの木製デッサン人形は市場でも非常に珍しく、1950〜1970年代にかけて欧米向けに少量のみ生産された専門用モデルです。一般向けの商品ではなく、美術教育やアトリエでの参考用として特定の工房が製作したもので、生産数自体が限られていました。多くは輸出され、日本国内では現存数が非常に少ない貴重な存在です。 本品は美術指導やポーズ研究用に設計されており、無垢材を用いた堅牢な構造と滑らかな関節可動により、多様な人体の動きを表現できます。木肌には経年による艶と摩耗が見られ、長年の使用が生み出した味わいある風合いが特徴です。 現在「MORITA」銘のオリジナル品は市場流通がほとんどなく、特に状態良好な個体は極めて希少です。静物画のモチーフ、写真撮影、空間演出、骨董収集などに幅広く活用いただけます。関節の一部に若干の緩みや摩耗がありますが、vintage品の特性としてご理解ください。 この人形はイギリスの蚤の市で見つけたもので、当初は日本製とは気づかず、帰国後に調査して判明しました。日本からイギリスへ輸出された後、再び日本へ戻ってきた、いわば“日本回帰品”として、ストーリー性のある一品です。 高さ：約29.5cm ご覧いただきありがとうございます。